【tanuki journal】No.23 気負いせず自然体で楽しむ。木のぬくもりと経年変化がもたらす家族の豊かな暮らし
2026.01.31
北欧家具tanukiにて取り扱う北欧ヴィンテージ家具・雑貨達。今から50~70年前に作られた作品達は今もなお現代の生活を彩り豊かさや温かみを与えてくれます。当店で出会いを果たした家具・雑貨達が暮らしの中でどのように取り入れられているか、お客様宅を訪問・取材し心地よい暮らしのヒントを探る【tanuki journal】。

第二十三弾は株式会社ビームスでバイヤーを務める小林さん宅を訪ねました。バイヤーとして年の1/3を海外出張で過ごす小林さんの住まいには、木のぬくもりを感じる北欧ヴィンテージからアメリカで集めた雑貨までさまざまなもので溢れていました。北欧ヴィンテージの出会いからその魅力までいろいろ伺いました。

-北欧ヴィンテージはどのように知りましたか?
小林さん:北欧ヴィンテージを知ったきっかけはBEAMS AT HOMEという書籍で、これで見てすごく素敵だな、いいなと思って興味を持ちました。最初に購入したものは無名のスクールチェアでした。当時Yチェアが欲しかったのですが、価格に躊躇してそれなら数万円で買えるチェアにしよう、ということで購入しました。以前はデスク用として使用していましたが、今は物置になっています。今の住居に引っ越してからすぐにこのハンス・J・ウェグナーのGE258デイベッドを購入し、これをリノベーションやコーディネートの中心に考えて買い始めました。




-北欧ヴィンテージの魅力は何ですか?
小林さん:木が結構好きなんだと思います。実家が田舎で、周りの皆が山を持っているようなところで育ちました。その山のヒノキから作ったログハウスで育ったので、昔から木のぬくもりの中に住むという環境だったということもあると思います。ただ、壁をこのようにしているので、インダストリーな雰囲気も好きなんですが、それとこの木のコントラストも結構好きです。アメリカが好きなのですがなぜかミッドセンチュリーには惹かれず、スチールやガラスといった素材でなく、自然な風合いが良いのだと思います。

小林さん:北欧ヴィンテージにはチーク材やオーク材、ビーチ材などありますが、その中だったらオーク材が肩ひじ張らず使えて気に入っています。価値だけでいうとチーク材の方が評価されていることが多い気がしますが、飴色になるなど結構味が出てくることも好きなポイントです。あとは個人的にはこのモジュール感というか、例えば同じハンス・J・ウェグナーのGE258デイベッドとRY100ユニットシェルフは製造元は異なりますが、同じデザイナーであるがゆえに共通する部分があり、統一感を感じられる点も好きです。木の質感とか角の雰囲気とかそういう点をついつい見てしまいます。












-実際に使ってみていかがですか?
小林さん:よく友人を呼んでたこやきパーティーをするんですが、このヘニング・ケアヌルフのダイニングテーブルは拡張して使えるのに、こんなに綺麗にエクステンション天板を隠せるのがすごくいい。延長しなくても普段の4人使いの時には十分使えますし、誕生日パーティーなどのイベント時にも広げて使える。この機能美が気に入っています。

小林さん:デイベッドは子供が寝てしまったときに背もたれを上げてさっとベッドとして使えるし、とても実用的です。座面はグレーの壁に相性がよさそうだと思ったのと、他の人があまりやったことのない色にしたかったのでピンクを選びました。変わった色だと思っていたのですが、デンマーク現地でもピンクのファブリックを使用した椅子が見つかったりと、意外とありな色なんだなって改めて思ったりします。汚れは超目立ちますけど笑 よく子供がミカンの汁やポテチをこぼしたりするのですが、それもひとつの味だなと思っています。


小林さん:このハンス・J・ウェグナーのRY8ブックシェルフは完璧ですよね。ちょうどこの空間における本棚を探していたのですが、奥行きも高さもぴったりで、結構びっくりしました笑 家具としてもちろん本や物を置けるし、これしかないと思ってtanukiさんで見つけて購入しました。






小林さん:ハンス・J・ウェグナーのRY100はこの家の顔になるようなものが欲しいと思って購入しました。日用品を収納できますし、ディスプレイもできますし、とても気に入っています。あまりメンテナンスをしていない状態で購入したのですが、日焼けの跡が残ってたり、扉を開け閉めしたような跡が残っていて、これまでどのように使われてきたのか想像するのも面白いです。デスクとして使えなくはないのですが、今は壁に向かうと少し暗いので、将来置き方が変わればデスクとして使用したいと思っています。奥行きの広い棚板をゲットできれば子供の勉強机としても活用したいと思っています。どれも買ってよかったといつも思っています。

小林さん:tanukiさんで買うときもそうですが、あんまりメンテナンスをばっちりした状態で買っていないと思います。あ、このままでいいです、みたいな笑 子供がいるからというのもありますし、使っていくうちにどうせ汚れるし、そういう経年変化を楽しめた方がいいよねっていう感覚です。

-メンテナンスはされていますか?
小林さん:木に関してはtanukiさんでもらったオイルでメンテナンスしています。この香りが好きなんですよね。この香りが好きでこれを使っているというのもあります。特にわずらわしさは感じたことはないですね。たこやきパーティーの時は敷物を敷くし、食事の時はランチョンマットを使ったりするので、そういうものを使えば極端に汚れることはないかなと思っています。ただ、子供が天板にペンで書いてしまうことがあり買った当時からは相当汚れていると思いますが、子供が小さいのでしょうがないかなと思って使っています。いずれ本格的なメンテナンスが必要な時は天板をtanukiさんに持ち込みたいと思っています。





小林さん:常に一番いいものを欲しいというわけではないのですが、洋服屋で働いているといいものを求める傾向はありますね。仕事の癖みたいな。アメリカものが好きなので、北欧家具の中にアメリカ物が入ってみたいなバランスが結構好きです。北欧だから北欧しか置かないとか、アメリカが好きだからアメリカのミッドセンチュリーしか置かないとか、そういうのよりは世界中のいいものが混じって家にあった方が気持ちいいという感じがします。お金が掛かってきりないですがね笑
小林さんの暮らしには、北欧ヴィンテージが持つ木のぬくもりと肩ひじ張らない心地よさが穏やかに広がっていました。素材の風合いが年月とともに深まり、日焼けや小さな傷さえも“経年変化”として味わいへと変わっていく——そんな変化を自然体で受け入れながら、家具とともに日々を重ねている姿が印象的でした。デイベッドの可変性やダイニングテーブルの拡張機構に見られる“機能美”は、暮らしをより豊かにする実用性だけでなく、時代を越えて受け継がれる“普遍的なデザイン”だからこそもたらされる心地よい調和と統一感があります。そうした家具としての完成度の高さや上質さがありながらも、気負うことなく日常に取り入れられる点こそ、北欧ヴィンテージの大きな魅力といえるでしょう。小林さんありがとうございました。
北欧家具tanuki 北島