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【Workshop stories】リペア職人川中のメンテナンスブログ #1

2025.02.28

北欧家具tanukiにてメンテンナンスを担当している川中です。以前も少しメンテナンスについてブログを書いたことがありますが、これから定期的にメンテナンスの様子をブログにまとめてみようと思います。普段はあまり表に出ないメンテナンスの様子をご紹介できればと思います。

まずは簡単に自己紹介を。出身は長崎で、以前は門松・鐘楼(しょうろう)船を作る竹職人をしていました。その後、木工の学校に通い、家具製作所を経てtanukiのメンテンススタッフとして入社しました。趣味はギターの弾き語りです。昨年、お店でクリスマスインスタクライブを行いました。また、やる機会がありましたら是非ご覧いただけると嬉しいです。

さて、今回はコーナーチェストのメンテンスをご紹介したいと思います。

 

残念ながら配送中の事故により角がつぶれてしまいました。今回はつぶれた部分の角を再生して突板を張り直して修復します。

小鉋(こがんな)で不要な部分を削ります。他の部分を傷つけないように慎重に作業します。

ノミを使って切口を整えます。このノミは研ぎやすくよく切れてとても使いやすいので、こんなに短くなっても使い続けています!

サンドペーパーで表面を調整します。

調整が完了しました。角を新たに作るために部材を作ります。

何度も当てながら材を調整します。

部材を取り付けます。隙間がでないように気を付けて接着します。

接着完了!

余分な部分をカットしていきます。本体が傷つかないように紙を当ててカットしています

このノコギリは刃にあさり(左右交互に外側に出ている刃)が無いので本体に傷がつきにくいです。

ノミで形を整え中。

角を再生しました。

ルーターを使って突版を貼る厚みを削っていきます。

突板を貼って色合わせ後、今回のコーナーチェストは全体的にラッカー塗装されていたので、艶感を調整してラッカー塗装して完成です。

BEFORE

AFTER

今回の作業では隙間やでこぼこが出ないよう気を付けました。今回はお客様のご希望で突板を継ぎ足す方法で行いましたが、もし継ぎ目をなくしたい場合は前面部分すべての突板の張り直しなども行います。今後もこのようにメンテナンスブログを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

 

北欧家具tanuki 川中